種まきびと

MANOSGARDEN262009-01-14

"早川ユミ"さんと最初にお会いしたのはたしか、もう7〜8年前にはなると思います。その時にはそもそも、ご主人の"小野哲平"さんの器を求めて高知の谷相の哲平さんのお家を尋ねて伺ったのです。お家の場所が分からなかったのでいちばん近い農協かなにか、青空市場のような所でユミさんと待ち合わせました。ユミさんは軽トラックにのってビルケンシュトックのサンダルで颯爽と現れ、その後私たちはユミさんの軽トラックの後に続き谷相まで山を越え谷を越え運転していきました。緑のトンネルを通っていくようなたしかそんな山道だったのを覚えています。そんな緑のトンネルを越えるとバリのウブドゥのようなライステラスに囲まれたお家にやっと辿り着くのです。お家ではユミさんが作られた玄米のおむすびにたまごやきなど素朴で美味しいお昼ごはんを頂き、そして哲平さんの器を見せてもらいました。その時はユミさんがこういった布の作品作りをされているのはその時私たちは知りませんでした。哲平さんの器が私たちの目的だったので、その時はおしゃべりもあんまりされませんでしたが終始ニコニコしていて、美味しいお昼ごはんを出して頂いた事が思い出として私の頭の中に焼き付いていました。その時の訪問で、子供さんたちがユミさんや哲平さんのことを『ゆみー、てっぺいっ』と呼んでるのが父母に対しても一人の人間として向きあっている感じがして、対等でいいなと思ったのも思い出しました。ユミさんの作品にはそういった高知の谷相の緑とのびやかな生をとても感じます。昨年、ユミさんは本を出版されました。"種まきノート"早川ユミ 著(アノニマスタジオ)この本にはユミさんの谷相で暮らすが日々が綴られています。MANOSで販売しておりますので、よかったら手にとって読んでみてください。共感できる箇所がいくつもいくつもありました。家族のこと、暮らしのこと、地球のこと。いろんなことが綴られています。瑞々しく、色濃く毎日を生きているといった様子がとても伝わってきます。本当、たくさんの方に読んで頂きたいと思います。ちなみに3月にMANOSにてユミさんと小野セツローさんの作品展とユミさんのワークショップ"を行います。セツローさんは80歳になられる哲平さんのお父上で、絵を描き、かんざし、木の匙、土人形を作られます。どれもがなんともいえない朴訥とした優しさの滲む作品なのです。ほんとに愛らしいもの達ばかりです。もう少し先ですがユミさんとセツローさん2人の種まきびとの作品展に是非足をお運び頂けたらと思います。
※ 作品展とワークショップについて→"MANOS GARDEN”